京橋のバイオインフォマティシャンの日常

南国のビーチパラソルの下で、Rプログラムを打ってる日常を求めて、、Daily Life of Bioinformatician in Kyobashi of Osaka

【R言語パッケージ作成のマスターガイド】GPT4にR言語のパッケージ開発の手順を聞いてみた件

はじめに

R言語は、データサイエンスと統計解析の世界で重宝される、強力なプログラミング言語及びその開発実行環境です。その魅力の1つは、ユーザー自身でパッケージを作成し、それをRコミュニティと共有できるという点にあります。パッケージとは、特定の問題解決のための関数やデータセット、ドキュメントを1つにまとめたもので、他のユーザーが同じ課題に遭遇した際に、そのパッケージを利用することで即座に解決策を見つけることができます。

R言語でのパッケージ開発と共有には、Rの歩みそのものであり、これまでにかなりの歴史と蓄積があります。

パッケージ作成の初心者にとっては、そのプロセスが難しそうに思えるかもしれませんが、R言語のパッケージ作成は、一連の明確な手順に従うことで進めることができます。また、Rパッケージ作成時の多くの面倒な作業は、GPT4を通じて実施あるいは一部を補完でき、パッケージ作成の障壁を著しく下げられます。

この記事では、chatGPT / GPT4モデル*1の指南に基づき、R言語のパッケージ作成の基本的な手順を初心者向けに解説します。また、パッケージ設計の際のベストプラクティスや、パッケージ開発を助けるツールについても紹介します。

Rのパッケージを作成し、それをCRAN(「シーラン」あるいは「クラン」と読む)や他のリポジトリに公開するための、全体の道筋が掴めることでしょう。パッケージ作成の経験は、あなたのR言語のスキルを次のレベルに引き上げるための大きな一歩となります。

それでは、R言語のパッケージ作成の旅を始めましょう!

初心者でも分かりやすいように、R言語のパッケージ開発の手順を聞いてみた

今回の実行環境では、GPT4を選択して、Show Me DiagramsWebPilot(使われなかった)、Wolfram(使われなかった)をプラグインとして設定しました。

まずは、Rパッケージ開発の手順と、開発をサポートするパッケージがあれば提案してもらうようにchatGPTに質問しました。

Rパッケージ開発について、パッケージのセットアップ、関数の追加、ドキュメンテーション作成、データの追加、テストの追加、パッケージのビルドとチェック、インストール、そしてCRANへの公開という手順となります。

また、これらのプロセスを支援、効率化するためのパッケージとして、devtools、roxygen2、testthat、usethisなどがあります。

さらに、個別の項目を尋ねれれば、詳しく答えてくれるけども、ここでは省略します。興味があればさらに問答してみてください。

パッケージの構築デザインを考える際の注意点は???

パッケージの構築デザインについての注意点について訊いてみました。

Rパッケージの作成では、はっきりとした目的を持つこと、シンプルで一貫性のある設計を心がけることが大切とのことです。

また、各関数の説明を書き、テストを行い、必要なパッケージを最小限にすることも重要です。バージョン管理を行い、Rのコミュニティと協力することで、使いやすく、保守しやすい、高品質なパッケージを作成できるとのことです。

CRANにパッケージを投稿・登録する際に、留意点は???

次に、CRANにパッケージを投稿・登録する際の注意点を訊いてみました。

RパッケージをCRANに投稿する際は、パッケージのチェック、適切なライセンスの選択、バージョン番号の更新、パッケージの詳細な説明の記述、CRANのポリシーの確認、そしてさまざまなプラットフォームとRのバージョンでのテストが必要です。

これらを適切に行うことで、パッケージの投稿と登録がスムーズに進みます。

CRAN以外にRパッケージを投稿できるリポジトリは???

続いて、CRAN以外のリポジトリについて追加で訊いてみた。

CRAN以外にも、Bioconductor、GitHub、R-Forge、R-universe、ROpenSciなど、さまざまなリポジトリに投稿できます。

これらは、それぞれ特定の分野に特化したパッケージを集めたり、パッケージの開発と共有を支援したりしています。ただし、各リポジトリは独自の投稿ガイドラインと要件を持っているため、パッケージを投稿する前にそれらを確認する必要があるとのことです。

BioconductorやROpenSciはコードレビューがかなり厳しくしっかりしていて、それらにパッケージが通れば、一流のRパッケージ開発者です。

中級者から上級者になるには???

そして、上級者レベルになるために、何が大事かも訊いてみました。

Rパッケージ開発で上級者になるためには、コードの効率性を上げる、パッケージの拡張性を確保する、高度なテストを行う、パフォーマンスを最適化する、ユーザーインターフェースを改善する、そしてRのコミュニティと協力して、スキルを磨くことで、より高品質で使いやすいパッケージを開発することができるとのことです。

つまりは、Rパッケージ開発は、上級者になるパスの通過点ということです。

CRANのパッケージ開発の手順をstep by stepで図示してもらうと・・・

Show Me Diagramsプラグインを使って、ここまでの説明を図示してもらうことにしました。

やや冗長になってしまったので、パッケージ開発の全体ではなく、CRAN投稿前までのステップのみを詳しく図示してもらった。

Rパッケージを設計段階も含めて図示すると・・・

Rパッケージを設計段階も含めて、ステップを図示してもらった。

まとめ

Rパッケージ作成の基本的な手順について、GPTで得られた知見を解説しました。

これで、少しでも、パッケージ作成の一連の手順を理解いただけたのではないでしょうか。

さらに、詳しく知りたい場合には、補足のプロンプトを使って、GPT4と壁打ちしてみるのも良いと思います。

プロンプトのまとめ

今回使用した、プロンプトを以下の通り、まとめました。ご参考までに。

今回の実行環境では、GPT4を選択して、Show Me Diagramsをプラグインとして設定しました。

(プロンプト1)
CRAN用のR言語のパッケージ開発を予定しています。
初心者でもわかりやすいように、パッケージ開発の手順を示してください。
また、パッケージ開発をサポートするパッケージ群があれば提案してください。

(プロンプト2)
R言語のパッケージの構築デザインを考える際に注意点はありますか?

(プロンプト3)
CRANにパッケージを投稿・登録する際に、留意点はありますか?

(プロンプト4)
CRAN以外にRパッケージを投稿できるリポジトリはありますか?
ROpenSciはどうでしょうか?

(プロンプト5)
R言語のパッケージ開発についての基本的な手順を教えてもらいました。
中級者から上級者になるに従って、どの点をより改善させるべきでしょうか?

(プロンプト6)
以上をまとめて、CRANのパッケージ開発の手順をstep by stepで図示してください。

(プロンプト7)
パッケージ開発の全体ではなく、CRAN投稿前までのステップを詳しく図示してください。図には適切な言語を選択してください。

(プロンプト8)
R言語のパッケージを設計段階も含めて、ステップを図示してください。

*1:GPT4とプラグインを使用するには、OpenAIのサブスク(月20ドルかかります)に加入する必要があります。